デジ絵巻

絵巻物鑑賞の醍醐味は、物語を読み進めながら、それが絵画ではどのように描き表されているかを楽しむことにあります。そこで「デジ絵巻」では、物語と絵画とをひとつの画面の中で見られるようにしました。それは、絵巻物作品の物語が書かれた詞書や、描かれた絵画を画像として見られるだけではありません。くずし字や歴史的仮名遣いで書かれた詞書を読めるように現代の表記に置き換えた「翻字」や、現代語風に表したあらすじと場面解説とを合わせた「ストーリー」を、同じ画面内で見ることができます。また、詞書も絵画も細部が確認できるように拡大でき、「ストーリー」に対応した絵画の場面を開くこともできるなど、絵巻物を読み進める楽しさを感じていただけるように作りました。

2024年は「デジ絵巻」開館の第一弾として、鬼退治の話として知られた重要文化財「大江山絵詞」2巻を掲載します。これに続いて毎年1作品ずつ、2025年は与謝蕪村「奥の細道画巻」2巻、2026・27年は密教図像集「十巻抄」(何れも重文)と、掲載を増やしていきます。これにより逸翁美術館の所蔵品に色々な絵巻物があることを知っていただき、たくさんの皆様が絵巻物作品の魅力を味わえる機会を広げていきたいと思います。

○ 詳しい画面の操作方法等は、各作品の閲覧画面右上にある「?」からポップアップする小画面に記しています。

○ 歴史的な用語やその読みについては、一般的な用例の中から勘案して採用しています。

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